京都の清水五条付近で人気の観光スポットといえば、清水寺、円山公園、高円寺、などが挙げられますが、今回はその中でも同様に人気のある二年坂周辺の歴史について解説いたします。
歴史的背景や言い伝えなどの豆知識を知って、より深い見識で京都の街並みを楽しみましょう。
そもそも二年坂とは?
二年坂は二寧坂とも呼ばれ、三年坂(三寧坂)の下にあるため、二年坂と呼ばれていたという説があります。
また、産寧坂は豊臣秀吉の正妻(きたの政所)「ねね」は居を構えていた高台寺から子供の誕生を念じてある坂を上がり、清水寺にお参りしていたのです。
その坂は、子供の誕生=産、そして念じる=念、というところから三寧坂と呼ばれるようになったと言われています。
また、西暦807年、つまり大同2年に坂が整備された時に二年坂と名付けられたという説もあります。
このように三年坂、二年坂、はとても由緒正しい場所です。
歴史的背景を踏まえながら、二年坂周辺を歩くとまた景色の見えかたも変わってくるかもしれませんね。
二年坂の恐怖の言い伝えって?
しかし、そんな由緒ただしき二年坂ですが、実は少し怖い都市伝説のような言い伝えがあります。
それは、「二年坂で転んでしまった者は2年以内に死ぬ。」と行った言い伝えです。
現代でもこれだけ人が集まり、人の活気と風情ある情景にあふれた二年坂でどうしてこのような言い伝えがあるのでしょうか?
なんだか良からぬ想像をしてしまいそうです。
しかしこれは、実は二年坂の坂が転びやすく、少々危険であるため、安全のためにこのような言い伝えが誇張され続けた結果現代まで語り継がれてきたそうなのです。
そのため、転んでも2年以内に死んでしまうことはありませんが、二年坂に観光に行く際はくれぐれも転んでしまわないよう気をつけましょう。特に雨の日は石段が滑りやすくなっています。
なぜ二年坂の古い街並みは今も維持されている?
二年坂など、京都の歴史的な観光名所はどこも遥か昔にタイムスリップしたかのように古い街並みが残っています。
これはなぜでしょうか?
二年坂が整備された西暦807年からこれだけ長い年月が立っているのであるから、
「ここはもう取り壊して僕は洋館を建て直そうと思う。」
とか言い出す人が一人くらい現れてもおかしくないと思われたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実は二年坂周辺は現在京都市の伝統的建造物群保存地区に指定されています。
伝統的建造物群保存地区とは、文化庁によると
“昭和50年の文化財保護法の改正によって伝統的建造物群保存地区の制度が発足し,城下町,宿場町,門前町など全国各地に残る歴史的な集落・町並みの保存が図られるようになりました。市町村は,伝統的建造物群保存地区を決定し,地区内の保存事業を計画的に進めるため,保存条例に基づき保存計画を定めます。国は市町村からの申出を受けて,我が国にとって価値が高いと判断したものを重要伝統的建造物群保存地区に選定します。
市町村の保存・活用の取組みに対し,文化庁や都道府県教育委員会は指導・助言を行い,また,市町村が行う修理・修景事業,防災設備の設置事業,案内板の設置事業等に対して補助し,税制優遇措置を設ける等の支援を行っています。
平成29年7月31日現在,重要伝統的建造物群保存地区は,95市町村で115地区(合計面積約3,883.0ha)あり,約27,200件の伝統的建造物及び環境物件が特定され保護されています。“
参照:http://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkazai/shokai/hozonchiku/
とのこと。
つまり、二年坂のような歴史的な街並みは、文化が塗り替えられてしまわないよう法律によって守られていたのですね。
今でこそ、誰もが京都の歴史的な街並みを保存していきたいという認識を持っているように感じますが、こういった法律があるからこそ、今日までこの古い街並みが残されてきたのでしょう。
京都二年坂周辺に観光に行かれる際は、ぜひそのような歴史的背景を感じながら風情ある街並みを堪能してみてください。
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